silossowski

こんにちはシロソウスキー

半夏生の会二周年を迎えました

短歌サークル的な感じで活動している半夏生の会です。

半夏生の会では、定例で毎月一回のオンライン歌会を行っており、さらにプラスアルファでリアルでの歌会や勉強会みたいな感じで活動をしています。会のバイオグラフィーとしては、2017年7月にあまなつさんとわたしで結成された会で、その後会員を集めつつ現在に至っています。たぶん会員十数人ぐらいいると思います。なんだかんだでよく続いていると思います。この度、会は二周年を迎えましたので、その記念行事を行いました。

二周年行事の内容としては、「年間大賞」と題して、ここ一年間にオンライン歌会に出て高得点だった作品を抜き出して、各参加者ごとに票を入れつつ議論を行い、年間の最優秀作品を決めようという趣旨のものです。ちなみに昨年の一周年記念行事も同じ内容で行いました。
昨年の様子です↓silossowski.hatenablog.com

自分たちだけで議論しても、あまり新しい意見が出づらい部分があろうというのもありますので、今年はゲスト選者として、『光と私語』(いぬのせなか座 刊)を上梓された𠮷田恭大さんに選評をお願いしました。たまたま縁があってお願いさせていただきましたが、本当にすごいことだと思います。ビビっています。快くお引き受けいただき、本当にありがとうございました。

また、今回の二周年行事については、オープンに誰でもご参加くださいという感じで参加者を募集したのですが、短歌人会「高瀬賞」を7月に受賞された、歌人の姉野もねさんが参加してくださいました。本当にすごい。ありがとうございます。

そして内側の話なのですが、いつも歌会やイベントなどを行う際は、いつもわたしが計画からセッティングから幹事から全部ひとりでやっていたのだけど、今回はメンバーの鯨井蛍に幹事をお願いして、わたしは資料準備や当日の司会進行のみを行うようなかたちで進めていきました。

自分ひとりで全部やるのがだるくなってきたのと、一応なんとなく自分が会の代表というか運営になっているのだけど、指導者という立場でもないので、あんまり頑張ってあれこれやって権威みたいなのが発生するのよくないよな~と思っていたのと、あと自分がいつ消えても会は残って回っていく状態にしたいみたいな思いがあったんですよね。それに、自分以外のメンバーが各々企画していけば、自分ひとりだけだとどうしても早々に限界がきてしまう会の活動にも、より広がりが出るだろうと期待しています。

それで今回は鯨井蛍にお願いしました。鯨井蛍も厭わずやってくれたような感じがあってありがとうございます。 鯨井蛍、できるヤツ。

今回は𠮷田恭大さんとのやりとりも鯨井蛍にお願いして、自分はとくに何もしなかったのですが、この場を借りて(?)わたしからも𠮷田さんに御礼申し上げたいと思います。ありがとうございました。

そして、当日の進行としては、票の取りまとめとかに時間かかりすぎちゃったりして、本編が少し駆け足になったりした。というような課題はあったのだけれど、いい感じで議論もできて、特に今回参加してくださった姉野さんには、ふだん「半夏生の会」のなかではなかなか出ないような意見ももらったりして、本当に実りのある内容になったと思います。

その結果、年間大賞はわたしの〈気がつけば足のつかないところまで流されていて挙式はグアム〉という作品に決定し、賞品のボールペンをゲットしました。ちなみに、この賞品を用意したのは自分なので、自分で買って自分で使うみたいな状態になりましたけど、そういうことじゃなくて心がこもっているからネ。問題ないんだ。

3年目に突入する会の今後の方向性としては、より対外的な活動をしていきたいというところです。

現状はネットプリントや同人誌みたいなものを出しておらず、歌会も未発表扱いでクローズドに行われているものなので、外部からは存在や活動実態が一切見えてこず、不可視の会という感じになっているのですが、それをきちんと外に向けて発信していくこともやりたいと思っています。これも自分ひとりじゃなかなかそこまで手が回らないというのがあったりするので、みんなで協力してやっていきたいところです。

そして課題みたいなものも今回の行事を通して見えてきたように思えて、まずは短歌の集まりとしては珍しく(?)メンバーほとんどが男なんですよね。で、男ばかりで集まってもべつに問題ないとは思うのだけれど、どうしても男というジェンダーロールを与えられた人間ばかりが集まると、価値観が偏ってしまうというか、見落としてしまうところは出てきそうというか、今回年間大賞になったわたしのグアムの作品にしても、今回姉野さんから意見をいただいてハッとした部分があって、わりと男目線が強い歌だったなと思うのと、これまで、それを指摘する人が誰もいなかったんですよね。

じゃあメンバーに女性を増やします! なんて言ったらそれこそジェンダーにとらわれているようなものなので、それは違うんだけど、会のメンバーがある程度固定されてくると、会としての価値観が肩こりみたいに重たくなってくるところは絶対にあるだろうから、そのへんは意識してほぐしていって、客観性を持ちつつやっていくべきであろうなあ。って思いました。

で、自分個人としての課題でいうと、わたしは投稿欄に送るぐらいしかオープンな短歌活動してなくて、あとはクローズドなものばかりだったりして、シロソウスキーの短歌が読める場所っていうのが基本的に存在しないんですよね。

自分みたいなニワカものが作品を発表するなどおこがましい、レベルが伴わない、というような思いもあったりするし、ふだんツイッターとかで短歌の話をする機会こそ増えているけど、「短歌やってます」みたいにプロフィールに書くとか、表明することって基本的にしてないというのがあるんです。

でもそれが結果的に不親切になっているのが現状だったりするので、そのへんはある程度きちんとすべきだろうと思ったりしました。先日ガルマン歌会後の懇親会の際に、その日出席していた平出奔さんに「シロソウスキーさんはこれまでずっと謎の人物だった」と言われたのだけど、本当にそうだなと思いました。なにやってる人なのかまじでわかんないな。

自分としては自分自身が楽しいことと、あとストレスにならないことを最優先にしているし、会としても基本的にその方針でいきたい感じなんだけど、なんだけど。という迷いはある。まあ、やっていけば自ずと答えは出てくるでしょう。

じゃあ三年目もよろしくお願いします。