silossowski

こんにちはシロソウスキー

それでも東京に憧れる

東京に来て、まもなく丸4年になろうとしているのか。早いものです。東京に来てから丸4年ということは、大学生でいえば、(留年などしていなければ)もう大学卒業して社会人になったりするだけの期間が過ぎたということで、そう考えると4年をあまりに無為に過ごしてしまったのではないか? そのような焦燥があります。

4年経っても東京はメチャメチャ広いリトルワールド(犬山市)のような感覚があり、まだ出口にたどり着けていないどころか、施設の全貌すらまだわかっていない感じです。

もともとバスや鉄道が好きだし、旅行好きなのですが、東京に来てからは、特に旅行する機会もなく今日まで来てしまいました。秩父に日帰り旅行に行ったけど、あれは「旅行」というほどでもないな。行楽だ。

東京に来てから旅行に行かなくなったのは、体力や精神的な余裕や、あとは金銭的な理由もあるのだけど、それよりも東京にいるだけで旅行と変わらない体験が毎日のように生ずるからというのもあると思う。

東京って町ごとに異なる文化が存在して、電車乗って知らない駅に降りるだけで、そこに何かしら面白いものとか、商店街とか、寺社仏閣とか、古い建物とか、でかい公園とか、散歩してるシーズー犬とか、いろいろなものがあって、いちいち驚いてしまう。

そうしているといつまでも飽きないので、旅行に行きたくなる圧が高まらないというか、バンガイストの主人公、番超一郎の怒りゲージが溜まってバンガイストに変身するかと思いきや、ヒメコのパンツを見てしまって怒りゲージが下がるので、いつまでも変身しないみたいな感じだ。

東京に住んで4年経つのに、まだ旅行客気分が消えない。良いことなのか悪いことなのかは一概には言えないのだけれど、東京に対する憧憬はいまも新鮮なまま、地元に住んでいたときのままなのだ。

東京はすごい。ロフトで男性器を食べるイベントもあるし、いろんな展示会がビッグサイトで行われているし。東京はすごい。外国人から見た憧れの都市・東京という視座も良い。渋谷の大交差点でスマートフォンのカメラでもって、大交差点を横断しながら撮影する。そのようなあこがれの大都市東京。バニラバニラで高収入が走る東京。

自分の目で見る東京もいいが、なんらかのファインダー越しに見る東京も良い(ファインダー越しの景色というものは良く見えるものだが)。

アニメで見る東京というのがまた良い。ラブライブ!のOPの冒頭の背景に東京タワーが写り込んでいるのも見逃してはいない。そしてレインボーブリッジも。それは紛れもない東京の景色だ。そのときばかりは自分も遠い異国から東京に恋い焦がれるような、そういう熱い気持ちになる。世界のどこかに存在する日常や非日常だ。

三ツ星カラーズ」というアニメがにわかに話題になりはじめていたので、自分も見たのだけど、上野の街を女児3人が駆け回るだけの内容で、紛れもない上野で(アニメで見る上野は、現実よりも人が多すぎず、どこか清潔なのだけれど、でも)、上野の街というのは、東京の人間だけでなく、地方の人間もアメ横やパンダや美術を見るために観光に訪れることの多い街で、「ここ、行ったことある!見たことある!」という気持ちが共有できるというのは、それは旅行の醍醐味にほかならない。旅行の高揚感だ。

東京に来たのに、4年も経ったのに、それでもまだ東京に憧れ続けている。